子供が主役です

    最近、中学受験のための塾に通う子供達の低年齢化が進んでいます。なぜなの   でしょうか?
   
今から10年ほど前までは、中学受験の準備は5年生になってから始める、という家  庭が大半でした。それから2、3年ほどすると、1年早くなり4年生(3年生の2   月)から始める・・・が浸透しました。ところが今ではどうでしょう。夏休み前にな  ると、様々な大手塾の1、2、3年生を対象にした「夏期講習」のかわいいポスター  が目に付きます。また、そのキャッチコピーが、いかにも早く始めることこそが成功  への道!みたいな親の焦りの心をくすぐるものになっています。もちろん、中学受験を考えるご両親様が、いろいろなことを深くも考えず、ただただ名門校と呼ばれる中学に通うわが子の姿を想像して、思わず突っ走ってしまう・・というような虚栄心の強い、付和雷同の方ばかりだと思っているわけではありません。長い夏休み(冬休みでも、春休みでも)を結局はだらだらと過ごしてしまうよりも、有効に時間を使うという意味で、とりあえず良い経験をさせるべくいざ「夏期講習」へ・・・という考え方もあるでしょうね。しかし、塾側の思惑は、「夏期講習」を、「お試し」の気分で受けた方々をあの手この手で、何とかドドドっと2学期からの通常のクラスへ勧誘したい、というのが本音でしょう。

 しかし、ここで少し考えてみてほしいのです。
10年前、5年生、6年生の2年間の準備で中学受験の考査に臨んだ生徒達が、「2年間の準備では不十分だった」と感じ、それが理由で準備開始の時期を1年早め、4年生から準備をするようになった、とお考えになりますか?または、4年生から3年間準備をした生徒達も、結局は考査時に3年間では準備不足だと痛感したから、2、3年生への準備の低学年化が進んだと、思れるでしょうか?
 さすがに、どんなご両親でも、その答えは「NO!」だ、とおわかりになるでしょう。
そして、当の受験生達は、マスコミが言うほど塾通いは辛い!と思っているわけではなく、仲間達と楽しくやれた愉快な空間だった、と感じてもいるのです。もちろん、そういうふうにプラスに思えても、当然3年間の準備は長く、もうゲップが出るほど塾通いはしたゾ・・・・と考えてもいるはずです。
 それならば、どうして、受験準備の開始学年が、1年生や2年生、というような低学年になってしまったのでしょう?
 理由はただ一つ。世の中の少子化が進み、その上に塾の乱立という要素も手伝って、様々な塾が先行きに不安を感じ、少しでも早い時期から「お客様」を獲得したいと考えているから、と言っても過言ではないでしょう。
 
また、上手に笛を吹く「塾」に、多くの親たちは「親の安心と満足」のために、早い時期から塾通いをさせ、少しでも他のライバル達よりも早い時点から優位に立ちたい、と考えてしまい、塾の吹く笛に、すっかり踊らされてしまうのでしょう。
 確かに、低学年の頃から机に向かう・・・という習慣は身につけさせるべきですし、学ぶ姿勢は大切なものです。しかし、実際のところ、5年生の終わり頃から6年生の受験直前までは、本人に「やろうとする気持ち」「真剣に勉強をする意思」がなければ、受験勉強などはかどりはしないものです。自分のやる気、これはすべての原動力になるのですから!

 中学受験の主役はお母様ではありません。
どんなにお母様が塾の送り迎えを、忙しい家事の時間を裂いてしてあげたとしても、テスト結果が返ってきて愕然とし、その補習のためにと良い家庭教師の先生をみつけてあげたとしても、結局は、受験するのは子供達自身です。
 なぜ中学受験をするのか?という問いに、受験生せあるはずの生徒が、しっかりとした答えも出来ず、訳も分からず、ただただ親に首根っこを押さえつけられて塾に通っている・・・という6年生になっていいですか?
 受験をするのは子供です。主役は子供なのです。お父様やお母様は強力なサポーター!主役がどんなに上手く結果が出せない時でも、一生懸命に応援し、励まし、エールを送り続けてあげる・・・それがサポーターである親の仕事なのです。
 主役は子供。必死になるのは「子供」であって「親」であってはいけないのです。
どうぞ、良いサポーターとして、大きな声援を送り続けてあげましょう!!

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